イーランチが乳幼児保護者向けセミナーを開始したのは2014年。
あれから6年が経過し、年号が改まったこの機会にこれまでの活動を振り返ってみたいと思います。
今の子どもたちは、おぎゃ~!と生まれたときからスマホのある環境で育ちます。
まさに0歳児からスマホ利用です。
「赤ちゃんから使わせたら何か悪影響があるんじゃないかしら?」
「スマホで動画を見せると静かにしてくれるので便利」
「でも電車の中で子どもに動画を見せてたら知らないおばさんに非難された」
などなど。
子育て中のパパママは、子どものスマホ利用についてもやもやしていました。
そしてまた、ネット利用の低年齢化が世間的にささやかれ始めている時期でもありました。
そこで乳幼児保護者向けのセミナーをやってみたい!と思っていたところ
カスペルスキーさんの力強い支援に背中を押され、私たちの思いが形となり、
今日まで全国の幼稚園・保育園・子ども園などで、100回以上のセミナー開催が実現しました。
私たちがお伝えしていることは、ひと言で言ってしまえば「ルール作りのおすすめ」です。
(「な~んだ」とお思いの方も多いですよね)
ただ、これは青少年の保護者向けでも同じだと思うのですが
「子どもにネットを安全に使わせるためにルールを作りましょう」と言っているだけでは
「そんなの知ってる」で終わってしまいます。
私たちのセミナーはこんな流れです。
まずは乳幼児のスマホ利用のアンケート結果の現状を報告をして
「データと見比べてみて皆さんのご家庭はいかがですか?」と、まずは「自分のこと」としていただきます。
次にグループワークで「スマホと育児あるある」などを話あってガス抜きしていただき、
そのうえで「育児シーンで上手にスマホを活用するためにはルールを作って守るのが一番!」
といった結論に辿りつくまでゆっくり伴走します。
さらにルール作りを実際に体験するグループワークまでやると、
「これなら家でもやれそう」って思っていただけますし、ここまでくれば、
「子どもに使わせるときは、こんなところに気を付けましょうね~」といった、
お説教ともとられかねないお話も、案外スル~っと聞いていただけます。
おそらくセミナー冒頭でこれをやったら、そっぽ向かれること間違いなしです。
このように私たちは、まずは子育ての大変さに寄り添い、「場の雰囲気や気持ちを耕すこと」を大切にしています。
この6年の間に、私たちがセミナーで伝えている根幹は変わっていませんが
園長先生や子育て関係者には変化を感じます。
当初は演題だけでも「子育てにスマホを使うなどけしからん!」的な意見があり、
実際、長々と異論を唱える電話やメールをいただいたりもしました。
でも最近では園長先生も「あるのが当たり前の時代ですもんね」
「どう付き合うかですよね」とおっしゃいます。
あまり大きな変化を感じないのは、むしろ保護者の皆さんの意識です。
「育児にスマホを使って何が悪いの?」的なご意見をいただくことは
6年前も今もあまりありません。
親というものは、我が子のために最良と思える子育てを探しながら
迷い悩むものなのですね。
考えてみれば、「子育て」という営みは、昔も今もおそらく未来もそうは変わりません。
でもスマホのある環境での子育ては前例がありません。
「お手本」も「正解」もないのだから、不安だし心配だろうなって思います。
私たちは、そんな「スマホ時代の子育て一期生」のパパママに
これからも精一杯のエールと支援を送りたいと思うのです。
(セミナーのお申込みも受付中です)